53年ぶりに人類が月を回った ― アルテミス2、今夜地球に帰還
NASAのアルテミス2が53年ぶりの有人月周回飛行を成功させ、アポロ13号の最遠到達記録を更新。宇宙飛行士4名は月面からわずか6,500kmを通過し、人類未踏の月の裏側を撮影。日本時間4月11日午前9時頃、太平洋に着水予定。
53年前、アポロ17号の宇宙飛行士が最後に月を離れた。そして2026年4月、人類は再び月に戻った。
打ち上げから月周回まで
4月1日、NASAのSLS(スペース・ローンチ・システム)ロケットがケネディ宇宙センターから打ち上げられた。搭乗したのは4人の宇宙飛行士。
・リード・ワイズマン(NASA、船長)
・ビクター・グローバー(NASA、パイロット)
・クリスティーナ・コック(NASA、ミッションスペシャリスト)
・ジェレミー・ハンセン(カナダ宇宙庁、ミッションスペシャリスト)
4月6日、オリオン宇宙船は月面からわずか約6,500km(4,067マイル)の距離を通過。地球から約40万km離れた地点に到達し、1970年のアポロ13号が保持していた「人類が地球から最も遠くまで旅した記録」を更新した。
「信じられない体験」
宇宙船内から行われた記者会見で、宇宙飛行士たちは月周回の感動を語った。
パイロットのビクター・グローバーは「まるでSF映画のワンシーンのようだった。月の大部分が見えるんですよ。こんなに細かいところまで観察できるなんて素晴らしい」と興奮気味に語った。さらに「私たちは脆弱な惑星の上で、宇宙の真空の中に生きている。それが改めて実感できた」と語った。
カナダ宇宙庁のジェレミー・ハンセンは「地球に住めていることを、とても幸運に思うべきだ」と話した。
人類未踏の光景
アルテミス2のクルーが撮影した月の写真には、人類がこれまで見たことのない領域が含まれていた。さらに、宇宙空間からの珍しい日食も捉えた。クルーはこの光景を「信じられない」と表現した。
クリスティーナ・コックは地球との通信が再開された際、こう語った。「私たちは宇宙を探査し、研究ステーションを建設し、人々にインスピレーションを与え続けるでしょう。しかし、最終的には常に地球を選びます。そして、常に互いを選びます」。
2019年に世界初の女性のみの船外活動を共にしたコックと、国際宇宙ステーションのジェシカ・メアが宇宙空間で再びつながり、感動的な交信を交わす場面もあった。
トランプ大統領からの祝辞
ドナルド・トランプ大統領は宇宙飛行士たちに祝意を伝える電話をかけ、「現代の開拓者」と称えた。アリゾナ州選出のマ
ーク・ケリー上院議員は「政治的に分裂している今、国が一つになれるポジティブなことが起きた」とコメントした。
今夜、帰還
約10日間のミッションを終え、オリオン宇宙船は地球への帰路についている。着水は米東部夏時間4月10日午後8時7分(日本時間4月11日午前9時7分頃)、サンディエゴ沖の太平洋に予定されている。
回収チームがヘリコプターでクルーを回収し、強襲揚陸艦「ジョン・P・マーサ」に移送。医学検査の後、ヒューストンのジョンソン宇宙センターに向かう。
次はアルテミス3 ― 人類の月面着陸
アルテミス2は月を周回するテスト飛行だった。次のアルテミス3では、2028年に人類が実際に月面に降り立つ計画だ。
53年の空白を経て、人類は月への道を再び歩き始めた。
— Reactions —
まるでSF映画のワンシーンのようだった。私たちは脆弱な惑星の上で、宇宙の真空の中に生きている。それが改めて実感できた。
私たちは宇宙を探査し、研究ステーションを建設し 、人々にインスピレーションを与え続けるでしょう。しかし、最終的には常に地球を選びます。そして、常に互いを選びます。
地球に住めていることを、とても幸運に思うべきだ。このミッションは私の世界観を変えたというより、確信に変えた。
政治的に分裂している今、国が一つになれるポジティブなことが起きた。他の国にはできないことを、私たちは一緒にやっている。
クリスティーナ・コックの「最終的には常に地球を選びます。そして、常に互いを選びます」が今年のベストスピーチ。宇宙に行った人にしか言えない 重み。
53年ぶり。この言葉の重さ。アポロ17号の時に生まれた人がもう53歳。一世代まるごと月を見上げるだけだった人類が、やっと戻った。
今日の授業でアルテミス2の話をしたら、生徒が「先生、僕らが大人になったら月に行ける?」って。2028年のアルテミス3が成功したら、この子たちの 世代は本当に月に行けるかもしれない。
Apollo 13 had to swing around the moon because of an emergency. Artemis 2 did it on purpose, broke the record, and is coming home safe. That is 53 years of progress.
The lunar flyby photos are breathtaking. Regions no human has ever seen with their own eyes. And the in-space solar eclipse? That alone makes this mission historic.